鏡餅騒動

コロナウィルスに明け暮れたこの1年、残す所2日。正月準備に勤しむ。
毎年、正月の鏡餅は自発的に妙子さんが用意してくれる。いつもの餅屋に頼んで
作ってもらい、そのお裾分け。要望したわけではないが用意してくれる。
だが、鏡餅を含む正月準備に纏わるトラブルは多い。内心、ありがたくも迷惑?
彼女は年末年始にトラブルを惹起する。それは我が家への納期が正月1日に間に
合わないこと。鏡餅も年越しそばもおせち料理もお屠蘇も到着遅く、食事のタイ
ミングも狂う。年によって年越しソバは深夜に、お屠蘇は正月の昼に頂くことも
起きる。正月の昼前に到着もあるから。ここ1~2年は辞退したい気持ちに。
餅屋の鏡餅は大体30日に出来上がる。その出来上がった鏡餅、おせち料理を大
晦日または元旦に遠路持参する。これで問題が起きる。年末年始ドタバタ劇。
真冬である大晦日や正月1日が妙子さんの移動日、車を運転し、小生の強力なる
磁石に吸い寄せられるようにこちらに向かう。いいお歳だから、危ないものだ。
行動を控えて欲しいが、控え目で尽くすタイプ、お互いに相手を頼りとする。
妙子というその名の通り、体を表すとても妙な女性。年末年始、今だ己の力量を
信奉し料理に勤しむ。意欲的で欲張り。自宅でおせち料理を作り、自宅の正月準
備も整えなくてはならない。更に我が家で一緒に正月を迎えたいという願望。
10年ほど前、降雪の晦日移動で警察のお世話になっている。以前から改名を勧
めているのだが・・・。親が付けた「妙」は良い名と気に入っている。
この鏡餅やお屠蘇の正月騒動。時間の観念が低く、正月納期に間に合わないから
厄介の困惑。再度の言だが正月朝のお屠蘇も鏡餅も新年早々良く待たされる。
到着が遅いのだ。彼女は1日を26時間で生活している。明確に申せば緩慢。
でマイペースを守る。米を研ぐ小生の手の動きの速さを観て驚く、私には出来ま
せん!!小生が速いのでは無く、貴女の手の動きが遅いのだ。
今年末の記録的大雪、こちらはお正月もありません。こんな事は生まれてから記
憶にありませんとLINEで来た。大雪で家から出られない、車は動かせない。
天はこの年末年始は暫し謹慎しなさい、と命じたようだ。
来年の正月参集は止め、落ち着いたら3人で茶会を兼ねた新年会を催すことを早
々に決めている。だから、今年は30日に出来上がった鏡餅を宅急便で送るとい
う、とても高価な鏡餅。着荷は早くて1日、遅くて3日。鏡餅は納期が命、重要
、遅滞到着した鏡餅は受け取りたくないもの。正月早々からつまづきたくないか
ら。が、今年も問題が起きた。26日の記録的大雪、今も彦根地方は雪の影響で
流通マヒが起きている。宅配便は荷物の取り扱いを停止。今回、宅配便で送るこ
とが出来なくなった。正月に鏡餅は必須。鏡餅を準備しなければならないが、市
販の鏡餅はどうも食指が動かない。ではどうする?!鏡餅を自ら作るしかない。
昔とった杵柄。約30年前の餅つき器、餅重の道具はある。餅つき器は問題なく
動く事を確認。あと必要なものはやる気と材料の餅米と餅とり粉。作る際の難題
は出来上がったとても熱い餅を手でちぎり、丸餅に仕上げる作業、己1人で。
ネットで下調べ、動画を観ていると火傷の恐れはあるが出来そうという感触。
丸くするにもいろいろなやり方がある。お椀にサランラップを敷き、餅を流し込
む。手でパン生地を作る要領で伸ばして綺麗な丸みを付ける等々。この動画で自
作可能と判断、早速、餅米と餅とり粉を買いに出掛けた。米売り場に餅米はある
が、餅とり粉は完売の空っぽ。もしやと思い粉物売り場に行くと運良く1袋残留
、買い込んだ。本日2時半に餅つきを始める。前日に水に浸けた餅米1升をつい

た。2組の鏡餅を作り、出来栄えは良。懸念していた右手親指に水疱が生まれる
軽い火傷。テニスラケットを握る手は右手だが、どうも親指の皮がまだ薄いよう
でラケットを握るテニスの練習時間が足りないようだ。
両親が存命中の約25年前までは親子3人で年末に餅をついていた。機械操作の
蒸す、つくは小生の役、出来上がった熱い餅を手でちぎり、丸める役はお袋、親
父は餅米を洗い、水に浸し、規定量に分配と最終の丸く仕上げの役。
一番大変な役はお袋、熱い餅を素早くちぎり、手際よく丸くする。毎年30日夕
刻に餅をついていた。 本年、こうして30日に無事美しい鏡餅が出来ました。
余談だが、彼女はこの鏡餅作りの共同作業には恐らく参加できないだろう、足手
まといとなるだろうから。我1人が奮闘中の傍観者となるだろう。
それから農機具と同様、この餅つき器は1年に1日の稼働、364日休眠中。

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