嘘と正直者
社会は多種多様だから面白い。動物も植物も魚も多種多様。人間の性格も多種多
様。嘘をつく者、対照的な正直者。手前味噌であるが、20年余り前に亡くなっ
た親父のことを時折振り返ることが良くある。どういう父親だったのか?!と。
父親として合格だが、何か取り柄は?!そして今になって思うのが愚直な人間だ
ったなぁ、と述懐するもの。そして、理不尽には強いアレルギー反応を示した。
だからこの二つをわきまえれば扱いやすい人物だったろうなと思うもの。その子
である小生、親父には及ばないものの同じ筋を引いているな、と振り返って思う
もの。現役の頃、年に1回、会社はコミユニケーションプログラムと称してキャ
リアアッププラン、ターゲットプランなるものを書かせた。この一年間の目標設
定、その成果の確認と反省、能力の自己分析、強みや弱み、専門能力と今後のキ
ャリア形成の方向性等、自分の興味、一般能力、性格を見つめ、将来姿のありた
い自分、なりたい自分に努力目標を設定する。この中に、自己分析の性格を書く
項目がある。多くがアピール受けする項目を書くのだろう。
が、小生は大体が「正直」と書いていた。
次に、希望退職で社会人入試により大学に入った。1年生、約40名余のクラス
だが、多くの留学生がいた。中国、台湾人が4~5名で最も多い、ネパール人が
1名。中に1人の中国人女性がいた。日本語を中国語に訳してもらった。「私は
貴方と一緒にビールを飲みに行きたい」。(我想和你一起去喝啤酒.)
入学1ヶ月ほど経った頃、元気がなく彼女は暫く不登校になった。登校するよう
になってその容姿は一変。当初、中国の田舎出身だなと思うほどで、日本に来て、
化粧、ファッションが中国と大きく異なり悩んでいたようだ、女性だから。
容姿の髪型、ファッションを現代の日本人女性に合わせ、現代風に一変、驚いた。
その女性の名は顧さん。7~8年前には中国事業の仕事をやっていたから中国語
に、興味津々。この外国人留学生の当時の同大学の入学条件は日本語検定一級の
資格を持っていることであったと記憶している。検定一級だから日本語の日常会
話や読み書きが出来るレベルである。授業は日本語で行われ、試験も日本語に
よる問題で日本語で記入解答しなければならない。日本人学生と全く同じ授業、
学習条件(現在の語学能力の入学条件)。 だから逆に中国の大学に入学しよう
と思えば中国語が出来なければ授業は理解できず、ついていけない。その当該国
の大学に入るには、先ず当該国の母国語をマスターしなければならない。
次に何かと話題の多い都知事の百合子さん、学歴詐称疑惑で物議を醸している。
彼女の学歴は、1971年4月関西学院大学社会学部入学、中退。同年9月、
父親の貿易先のエジプトへ渡り、エジプトのカイロ・アメリカン大学へ。
1972年6月カイロ大学入学。1976年10月カイロ大学文学部社会学科を
主席で卒業。カイロ大学留学、前述の通り、当然、授業は母国語のアラビア語。
カイロに渡り5年でカイロ大学を主席で卒業、あの難解なアラビア文字もマスタ
ー、稀な才媛である。エジプトのカイロ大学は国立大学、当時のエジプトはサダ
ト大統領の時代で政情不安定、先進国と異なり卒業証書も入手出来たのではと思
ったり・・・・・袖の下。
嘘と正直は正反対、だからこの種の詐称の疑い、正直者には採り上げたくなるも
の。疑惑相手は日本の首都東京の要職に就く都知事。まぁ、火を見るよりも明ら
かであろう?! が当人は意に介さない、なかなか理解できない人物のようだ?!